LINKED編集部が有識者と考える

「ずっと安心」を実現するために

Human’s eye

看護師の役割拡大に向けて

地域包括ケアの実現に向けて、様々な施策が計画され具体的な対応が進められる中で、看護師に期待される役割は非常に大きくなっています。これからの社会の仕組みをふまえ、保健・医療・福祉のあらゆる分野で、看護師がそれぞれの持てる力を発揮し最良の支援ができるようにするためには、看護師の背景にある課題に目を向け、改善していく必要があるでしょう。

第一はやはり看護師不足の解消です。働き続けられる環境づくりと共に、将来を支える質の高い看護師の育成が必要です。

現在、看護師の教育は、4年制大学と3年制専門学校で行われていますが、益々拡大する看護領域の高度化専門化に対応できるよう、専門学校においても4年間で学ぶ体制の整備が望まれます。

また、看護師の中には、更に高度な知識・技術を修得した専門看護師・認定看護師や特定行為研修を修了した看護師も増加しています。

これからの役割拡大に向けては、看護師一人一人が自律し、広い視野で考え、行動できることが必要です。看護師間の連携も一層重要となるでしょう。そのためにも、看護師の方々が、NPO法人看護の広場による、看護職のネットワークシステムPlatzNurseを活用し、看護の輪を広げていかれることを期待しています。

日本看護協会監事 中井 加代子 氏

PROFILE

日本看護協会監事 中井 加代子
看護師、1970年名古屋市立大学看護学校卒業、愛知県健康福祉部医務国保課主幹、愛知県立総合看護専門学校長、公益社団法人愛知県看護協会会長を経て、現在は日本看護協会監事、愛知県看護協会監事、NPO法人看護の広場理事長。