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練達の医師を迎え
さらに生活に近い病院へ。

みよし市民病院

二人のベテラン医師を迎え、
総合診療や在宅医療支援を強化していく。

内科と外科診療を極めた
百戦錬磨の医師たち。

令和3年度になり、みよし市民病院に、ベテラン医師二名が着任した。神部隆吉(副院長・総合診療科内科部長・消化器科)と、市原 透(顧問・総合診療科外科部長)である。

神部は福井医科大学卒業後、名古屋大学医学部第二内科に入局。その後、名古屋掖済会病院に入職し、消化器内科で長く経験を重ねる(前職は、消化器内科部長)。消化管、肝臓、胆道、膵臓といった多くの臓器を診て、胃・大腸がん、膵がん、胃潰瘍、肝硬変など、消化器系のさまざまな病気の診療を行ってきた。口や鼻、肛門などから内視鏡を挿入して行う精密な治療も得意とし、日本消化器病学会 認定専門医・指導医、日本消化器内視鏡学会 認定専門医・指導医の資格を持つ。

一方の市原は名古屋大学医学部卒業後、名古屋大学医学部第二外科入局。国立名古屋病院、国立豊橋病院などの勤務を経て、平成21年国立病院機構豊橋医療センターの院長に就任した。外科においては、食道・胃・大腸および肝臓・胆道・膵臓などの各種消化器がん治療を専門として、豊富な実績を蓄積。日本外科学会専門医、日本消化器病学会専門医・指導医、日本消化器外科学会専門医・指導医の資格も持つ。また病院を率いる管理職として、豊橋病院の経営改善に取り組み、豊橋東病院との統合後の豊橋医療センターの黒字化を実現した経営手腕でも知られる。前職は同院・名誉院長である。

この熟達した二人が、医師人生の集大成の舞台として選んだのが、みよし市民病院だった。神部は次のように述べる。「これまで大きな急性期病院で働いてきましたが、当院では検査のオーダーから診断、治療までより身近に関わることができ、とてもやりがいを感じています。キャリアを積んだからこそわかる、本当にいい病院に出会えたと喜んでいます」。市原もその言葉に深くうなずく。「実は私自身、みよし市民です。この病院の奮闘ぶりを間近に見て、いい病院だという印象を抱いてきました。地元のためにひと肌脱げるのであれば、と考え、もう一度、医療の前線に立つことを決意しました」と話す。

総合診療や在宅療養
支援を強化していく。

二人の医師が、口を揃えて「いい病院」だと言う、みよし市民病院の魅力はどこにあるのだろうか。「患者さんとの距離の近さですね」と言うのは、神部。「当院のスタッフは、単に病気を治すというのではなく、患者さんのことをよく理解して、それぞれの気持ちに寄り添って、自宅で安心して暮らせるように支援しています。それは、大きな病院ではなかなかできないことです」。市原は「チームワークの良さも素晴らしい」と話す。「限られた医師をフォローするために、看護師をはじめコメディカルスタッフが機転を利かせながら動くことで医療提供の効率を高めています。患者さんのために、院長以下、みんなが一致団結して、穏やかに助け合う風土は、当院の宝だと思います」。

そんな二人は今、同院の外来で総合診療を担い、患者の全身を診て、正しく診断し、適切な治療に結びつけている。「私が専門としてきた消化器の疾患などから脳腫瘍、甲状腺の疾患、脳出血、認知症まで幅広く対応しています。まずは目の前の患者さんに対し、純粋に良い医療を提供したい。そんな思いで日々診療にあたっています。今後は検診にも力を入れ、予防医療の面でも貢献していきたいと思います」と神部は意気込みを語る。

一方、市原は在宅医療の分野で、訪問診療をスタートさせた。「患者さんのご自宅を訪問するのは初めての経験ですが、こうした医療の重要性を実感しています。医療の中心が病院から地域へと移るなか、私たち医師も積極的に地域に出ていくべきです。地域の診療所の先生方と連携し、在宅療養している人をしっかり支えていきたいですね」。

長年のキャリアを武器に、総合診療や在宅医療支援の分野で精力的に活動していく二人。その先に、みよし市の未来、すなわち、病気を抱えながら、高齢になっても、安心して暮らしていける地域の姿が見えてくるようだ。

  • 市原は持論として「病も地産地消」を唱えている。地産地消とは地元で生産されたものを地元で消費すること。地元産品は新鮮で安心、流通経費の無駄も省ける。
  • 同じように、病気になったら遠方ではなく、地元の病院が最も頼りになる存在であるべきだと市原は考える。市民の病気を正しく診て、専門的な治療が必要な場合は近隣の病院へ繋ぐ。そんな地産地消の病院の役割を全うするべく、みよし市民病院は医療体制を強化していく。

地域に必要な医療を提供する
自治体病院の役回り。

  • 現状、自治体病院の役割は幅広い診療科と救急医療に主眼が置かれ、そこの部分で診療報酬や自治体からの支援も手厚く設定されている。
  • しかし、高齢化が進展する今、地域に求められるのは急性期医療だけではない。病気を抱えながらも安心して在宅で暮らせるよう、きめ細かくサポートする病院の存在が必要不可欠ではないだろうか。みよし市民病院はその一つのロールモデルとして、自治体病院の未来を示していく。

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